総選挙の公示を前に~未来の有権者も、国民の一人。日本の未来について考えよう。
※写真は、9月に視察した、ドイツ連邦議会議員選挙での小学生対象の立候補者7人による公開討論会のもの。
いよいよ衆議院議員総選挙が公示を迎えます。
総選挙は、毎回毎回、色々な話題を呼んでいますが、今回の総選挙も目が離せません。
そして、「18歳選挙権」となってから”初めての総選挙”です。
<学校の役割>
急な総選挙ということで、「授業が間に合わない」「生徒に教える時間がない」「高校3年生は受験を控えている」などなど、”後ろ向き”な声が聞こえて居ますが、一方で、模擬選挙を行う学校も30校近くあります。
模擬選挙を行うことがすべてではありませんが、選挙について何も触れない、というもどうかなぁ、と思います。
授業内で選挙で争点になっていることを話題にする、新聞などを校舎内に掲示する、公示日のニュースを授業内で観る、など、できることはたくさんあります。
あるいは、「保護者と一緒に投票所に行ってみよう!」と呼びかけることだって、立派な政治教育の働きかけです。
今回の選挙結果が、子どもたちの未来を決める、といっても過言ではありません(そもそも、”消費税の使途を問う”というのが争点であれば、なおさらです)。
高校のみならず、中学校、小学校、あるいは保育園・幼稚園でも、ぜひとも選挙や政治について取り上げてください。
そうした身近なところの働きかけが無いからこそ「選挙や政治について話してはいけない」という風潮を生み出してしまいます。
4歳は4歳なりに、16歳は16歳として、社会のこと、身の回りのことを考えています。
せっかく社会が盛り上がっているのです。この機会に、政治や選挙について話し合う機会を、10分でも、20分でも、創ってください。
<家庭・地域の役割>
子どもにとって身近な家庭。家族の中で、政治や選挙について会話が無いのに「今どきの若者は政治に関心が無い」なんて言ってしまって、良いのでしょうか。
新聞やテレビ、ネットニュースなどを家庭内で話題にしませんか。
そして、投票に行く際は、ぜひとも子どもと一緒に行ってください。
投票所に行く道中に、選挙のこと、子どもの未来について、ご自身の想いなどを話してください。
それだって立派な政治教育・主権者教育です。
子どもは、”親の背中”を見て育ちます。
また、ぜひとも学校に対して、身近な選挙や政治を扱うように、働き掛けてください。
(学校側は、地域の反応を気にしています。応援者がいれば、積極的に取り組めます)
<政党・立候補者の役割>
今回の総選挙は、新党が複数立ち上がったりしたこともあり、注目を集めています。
そして、立候補者にしてみれば、「当選しなければタダの人」のため、まずは目の前の有権者ばかり意識がいってしまうことでしょう。
しかし、これからの日本を支えていくのは、目の前の有権者だけではなく、未来の有権者も、です。
未来の有権者・若者に向けて、分かりやすく政策を語ってください。
未来の有権者・若者のことを意識した政策を語ってください。
未来の有権者・若者を見かけたら、ぜひとも声をかけてください。
「若者の投票率」が低いと言われていますが、今回の選挙においては、”若者の一票”が勝敗を決する可能性が高いです。
若者が投票に行ってみよう、と思える環境を心がけてください!
<若者の役割>
また、少子化の中で、”シルバーデモクラシー”と言われることにより、相対的に若年層の声が政治に届きにくくなっているのは事実です。
とはいえ、総選挙における選挙区は「小選挙区制」です。
一票でも多く取った候補者が当選します。
つまり、普段から投票に行く高齢者層以上に、若年層による一票が、実は当選を左右します。
前回(2014年12月)の総選挙では、<最小得票差は102票、2000票以内の僅差は10選挙区>でした。
「たかが一票では変わらない」とよく言いますが、”102票差”で当落が決まるとなると、「たかが一票」なんて言えません。
むしろ、皆さんの一票が、選挙区の候補者の当落を左右するのです。
「よく分からないから無責任に投票できない」という言い訳をするのではなく、「自分だったら」の視点で、一票を投じてください。
<未来の有権者の役割>
未来の有権者は、当然のことながら投票できませんが、今回の選挙結果が、皆さんのこれからの未来を決めることは間違いありません。
今回の選挙を、皆さんだったらどのように考えるのか。
実際の有権者となった時に、自分なりの視点で判断できるように、今回の選挙に注目してください。
ぜひとも、友だちや保護者などと、選挙や政治について話してください。
また、学校に対して、選挙や政治について取り上げるように、働きかけをしてください。
<マスメディアの役割>
色々と面白おかしく、報道するところもあります。
また、”フェイクニュース”と言われるように、「真実かどうか」分からない報道も増えてきます。
ただ、そうした行為が、結局は政治不信を招いているのも事実です。
情報を分かりやすく伝えることを、丁寧に取り組んでください。
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