【ドイツのシティズンシップ教育視察2017 part.1】視察・訪問の概要
9月11日(月)~17日(日)にかけて、ドイツ(ボン・ベルリン)に行ってきました。
ドイツ訪問の目的は、現在、ドイツで行われている連邦議会議員選挙(9月24日投票)において、どのような政治教育・シティズンシップ教育が行われているのか、未来の有権者を対象にした模擬選挙はどのようなものなのか、についての視察でした。
今回は、日本国内で政治教育・シティズンシップ教育に取り組んでいる大学生・大学院生など、6名での視察となりました。
ちなみに私はこれまで、アメリカ大統領選挙(2008/2016)、スウェーデン総選挙(2014)、における模擬選挙を視察してきましたが、やはり、国によって制度や状況、内容は異なっており、それぞれ特色があります。
そうした中、今回、ドイツで視察・訪問を行った主な内容は以下になります。
(1)ドイツ政治教育センター
・ナチス時代の反省に立ち、民主主義を重視するドイツにおける政治教育、シティズンシップ教育
・政府として取り組む政治教育の意味
・政治的中立性を担保するためのボイテルス・バッハ・コンセンサス
(2)ドイツにおける子ども・若者の社会参画や子どもの権利保障システムについて
・子どもの権利条約に基づく、行政施策運営の位置づけ
・子ども・若者の社会参画のあり方
(3)公園再開発に向けた保育園児向けワークショップ
・当事者の声を施策に反映する必要性
・就学前の子どもの声をどのように聴くか
(4)実際の立候補者による、小学生~中学生世代向け公開討論会
・小学生~中学生世代が関心のある政治テーマ
・有権者ではない小学生と意見交換する、立候補者の意識
(5)実際の立候補者による、中学生~高校生世代向け公開討論会
・中学生~高校生世代が関心のある政治テーマ
・当事者が中心となって運営する公開討論会の体制
(6)中高生世代対象の、政治教育ワークショップ(選挙ポスターワークショップ)
・ユースセンターで行う政治教育のあり方
・選挙ポスターを通じた政治意識や地域性
(7)中学校、高校での模擬選挙、シティズンシップ教育のあり方
・中高生世代の政治に対する意識
・「社会科」だけではない、他の教科でのシティズンシップ教育の事例
・実際の選挙を題材にした模擬選挙を行う意味
・模擬選挙に向けた政治教育
(8)模擬選挙に特化した選挙イベント、選挙特番(U-18パーティ&カラオケトーナメント)
・選挙や政治について、子どもたちにいかに興味をもってもらうか、運営側の工夫
・子ども向けイベントに参加する各政党の意識
(9)街中で行われている各政党の選挙活動
・公設掲示板が無く、ポスターを電柱に貼るドイツの選挙
・教会前広場などでの各政党による投票呼びかけ
・ボールペン、風船、花など、配布自由な選挙運動
(10)訪問先のユースセンターや学校の見学
・利用者である子ども・若者がルールを決める
・決めたルールは、変えることができる
それぞれの報告や感想をまとめるには時間がかかりますのが、この視察で得たことについて、何回かに分けて、報告したいと思います。
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