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2017/06/28

「模擬選挙」だけが「主権者教育」ではない~その3

昨日、私が運営委員を務めている、日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)主催のイベント、<J-CEFスタディ・スタヂオTOKYO<TOKYO vol.6> 「主権者教育=『模擬選挙』でいいの?? 都議選での主権者教育授業体験から考える」>が東京大学で行われ、進行役として参加しました。

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■テーマ:主権者教育=『模擬選挙』でいいの??

■話題提供者:中央大学4年 POTETO 古野香織さん

■主催:日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)

■詳細
https://www.facebook.com/jcef.jp/photos/a.458152074253480.1073741825.430078743727480/1345613745507304/?type=3

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大学生、中学・高校教員、教育委員会関係者、団体職員など、20名以上の参加で盛り上がりました。

話題提供をされた「POTETO」(https://poteblo.themedia.jp/ )は、主権者教育出前授業を行っている、中央大学、慶応大学、明治大学などなど、多彩な大学生によるグループです。

”あの”都立高島高校、県立湘南台高校などで出前授業を積まれています。


そして今回は、今週末に投開票日を控えた東京都議会議員選挙を題材にした出前授業を、先週、高島高校で実践したということで、その内容を参加者が体験し、その振り返りや、イベントタイトルである「主権者教育=『模擬選挙』でいいの??」について、参加者で意見交換しました。

ちなみに、「POTETO」が実践する出前授業は、5月に都立高島高校で行われた出前授業を、東洋大学の学生とともに見学したこともあり(この時は「フランス大統領選挙」がテーマでした)、今回の内容についても事前に伺っていました。


今回、体験した内容の詳細はここでは触れませんが、
・テーマ(今回は「待機児童問題」)に関するロールプレイ(5人一組でグループをつくり、それぞれに役割がある)を行い、そのテーマについて考え掘り下げる
・そのテーマについて、都議選で各政党がどのような政策を掲げているのか確認し、各政党の立場を理解する(ただし政党名はA党、B党などというように伏せてある)
・自分だったらどの政党の政策を支持するのか考え、投票する
というものでした。

今回は時間がないので40分程度の体験で終わりましたが、実際は説明等を含めて2時間(50分×2コマ)で実施したとのことです。


実際に、5人ずつの4つのグループに分かれ、模擬選挙ではない主権者教育プログラムを体験しました。

その後のディスカッションでは、以下のような意見・感想・改善点などが参加者から出ました。

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・単に話し合うだけではなく、話し合う内容を自分事化できる工夫があり良かった

・最初はテーマについて話し合っていたが、最後に、実際の選挙(都議選)の各政党の政策を紹介していたのは面白かった

・高校生同士が話した内容の中で提案につながるものを、政治家や行政に届けるところまでできると良いのでは

・一方で、ロールプレイに留め、学校現場は実際の政治に繋がらなくても良いのではないか

・取り扱った内容は、はたして高校生にとってイメージしやすい内容だったのか

・複数の立場に分かれてのロールプレイで、その役割に応じた資料があり、面白かった

・扱ったテーマの当事者がクラス内にいる可能性があり、その場合のフォローはどうするのか

・役割に応じた資料があるのは良いが、その内容ははたして正しいのか。ファクトチェックはどうしているのか。

・ある自治体内での現状を取り上げているが、他の自治体とも比較ができたほうが、より多角的な視点から考えることができるのではないか
---

「楽しかった」だけではなく、こうして、改善点がでてくるのは良いこと。

私自身、色々な学びがありました。


学校現場では、「教科書を教える」ことを意識してしまう側面があり、ワークやディスカッションを取り入れたり、あるいは時事問題を扱うということは、結構、準備や手間がかかるため、おろそかになりがちです。

ましてやこうした体験型の教材を準備・作成するのは、実は結構、時間がかかります。多様な視点を盛り込もうと調べたり分かりやすくまとめるのも大変で、さらにワークシートを作ったり、時間配分を考えたり、となると。。。

限られた時間の中でどこまで掘り下げて考えられるようにするか、しかも、高校生が当事者意識をもてる内容にするためには、それだけ手間がかかります。

そして、実際に行ってみると、思わぬ質問が出たり、予期しないところで説明がうまくいかなかったり、、、

それでも、高校生が、教科書を読むだけではなく、自分のこととして話している姿に出会うと、うれしくもあり、だからこそ、高校生自身が考えることのできる授業にしたくなるのですが、でも時間にも限りがあり、、、


こうした現状の中、大学生が集まり、知恵やアイディアを寄せ合い、作業分担をして高校生対象の授業を考案・作成するのはスゴイなぁと感じます。

何より、高校生に近い大学生世代が、高校生が学ぶ場で実践するということは、教員にとっては太刀打ちできないところ。

高校生にとっても、身近なお兄さん・お姉さんから学ぶことは、それだけでも刺激になります。


ということで、今回のPOTETOによる授業は、課題もあるにせよ(教員だって、完璧な授業なんてそうそうできるものではありません)、概ね好評でした。

このプログラムは、今回は都議選における争点を意識はしていましたが、選挙ではない時期でもできる内容。どこかのタイミングで、こうしたプログラムを体験できると、高校生の主権者意識も育まれるのではないか、と思いました。


そもそも、選挙の時に、模擬選挙すら取り組むことができない現状の中で、こうした「特別な授業体験」の場を、教育の場でどれだけ用意できるか、というのも課題だったりもします。

選挙の時は、実際に社会が盛り上がり、選挙への意識が高まっている時期だからこそ、「生の政治」について考える時間を設けて欲しいと思わずにはいられません。

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